バックハウス／ブラームス：ピアノ協奏曲第1番＆第2番、ピアノ小品集 2CD

ブラームス
disc 1
①ピアノ協奏曲第１番ニ短調作品15
②奇想曲ロ短調作品76の２
③間奏曲変ホ長調作品117の１
④ラプソディーロ短調作品79の１
⑤間奏曲ホ長調作品116の６
⑥間奏曲ホ短調作品119の２
⑦間奏曲ハ長調作品119の３
disc 2
⑧ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83
⑨６つの小品作品118

ヴィルヘルム・バックハウス（ピアノ）
指揮：カール・ベーム①⑧
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団①⑧
エマヌエル・ブラベック（独奏チェロ）⑧
録音：1953年①、1956年②～⑦⑨、1967年⑧

バックハウスのブラームスの集成。ピアノ協奏曲2曲を核に、余白には小品を収録した徳用盤です。

⑧は、長らくこの曲の決定盤と言われてきた演奏です。晩年の芸風を余すところなく伝えるバックハウス、武骨なまでに骨太な指揮で万全のサポートをするベーム、そして戦後の全盛期にあったウィーン・フィル。これ以上何が求められるであろう、まさに不滅の名盤です。

音楽評論家:宇野功芳氏　⑧について
「協奏曲の録音史上、稀にみる名演が誕生した。指揮者もオーケストラも彼らの絶好調にある。第1楽章のすごい厚みと緊張感とこく、ウインナ・ホルンの強奏も効き、熱気充分、もっとも人間味豊かで精神的なひびきを生み、ヴァイオリンが痛切な憧れを歌う。(中略)バックハウスのピアノはもはや音楽しか感じさせない。リズムの切れのよさやタッチの鮮やかさには欠けるが、それがかえって小ざかしさとは正反対の重厚なブラームスらしさを生んでいる。」

①はフルトヴェングラーがまだ生きていた1953年の録音。19世紀の香りが色濃く残るこの演奏は人類の宝。これほどの深い慈しみと共感をもって演奏された例は他には無いのではないか。これのみモノラル録音ではあるが、聴いているうちに気にならなくなる。 良質な音で記録されている。

②～⑦⑨の小品の数々は人間味溢れる詩情豊かなものとなっています。これらは、彼が演奏会でも好んで取り上げた作品ばかりで、ベートーヴェンの時とは違うヒューマンなバックハウスを堪能することが出来ます。ブラームス晩年の、切り詰めた書法による落ち着いた精緻な音世界。バックハウスが滋味あふれる演奏で聴かせてくれます。

輸入盤、盤面傷無し、プラケースすれあり

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